(日本工営中央研究所パンフレットより)
取材日時 | 平成23年9月15日(木)10:30~12:00 |
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取材場所 | 〒300-1259 茨城県つくば市稲荷原2304 日本工営中央研究所内 |
電話 | 029-871-2000(代表) |
FAX | 029-871-2019 |
ホームページ | http://www.n-koei.co.jp/ |
出席者 | 日本工営中央研究所:倉岡千郎,太田敬一,碇屋智之 (敬称略) 斜面防災対策技術協会ホームページ委員会:榎田充哉,井上宏,沓沢武 |
埼玉の東松山にあった技術研究所に本社の技術開発系部門が加わって、1992年10月に中央研究所として開設されました。現在は12のグループに分かれて研究活動を行っています。
回答2:
組織上は技術本部に属しており、主に全社横断的な研究開発を実施しています。
高度化・複雑化するニーズに応えられるように技術開発力の向上を目指しています。
回答3:
研究分野は、主に水分野、環境分野、地盤・岩盤分野、構造分野、社会科学分野にわたっています。
回答4:
本社支店や海外部門から本人の希望で研究所に一定期間在籍できる仕組みがあり、こうした制度を使った人事交流が行われています。
また、研究部門の他に知財マネージメントなどもここで行っています。
回答5:
主に岩盤解析グループで行いますが、研究するテーマなどに応じて流域砂防グループや地盤材料グループ、地盤耐震グループなどと連携して行うことも多いです。
地盤材料グループでは、地盤物性値を求めるための各種試験を行っています。流域砂防グループでは、砂防実験やシミュレーションをしています。構造解析グループでは、トンネルや砂防堰堤などの構造物と地盤の連成シミュレーションなどを行っています。
回答6:
国内外の各種学会をはじめ、社内・社外誌(こうえいフォーラム)などで発表します。また、日本工営グループ技術交流会などの機会でも発表することがあります。
回答7:
土木研究所や国土技術政策総合研究所など、また大学との共同研究も行っています。
回答1:
岩盤や地盤の解析に関することをテーマとしています。斜面防災に限らずトンネルや地下空洞の安定性などについても研究しています。
具体的には、アンカーの緊張力に関することや合成開口レーダーなどの斜面観測に関すること、地震時地すべり、道路下の地下空洞、表層崩壊やゲリラ豪雨などに関する研究なども行っています。
回答2:
災害を未然に防ぐための効果的・合理的な対策工。また、そうした施設の効果を適切に評価できる手法などが挙げられると思います。
回答3:
計測観測(合成開口レーダー、無線通信、MEMS)
道路下の空洞評価(遠心実験とシミュレーション)
地盤物性値の評価(不飽和度に関すること、現地試験の方法)
回答4:
シミュレーション技術を核としながら、斜面防災分野に限らずその他の分野へも展開していきたいと思っています。
回答5:
新入社員で配属されることもありますが、人事制度を活用した希望転属や中途採用で社員が入れ替わったりします。
回答6:
ときには成果が見えづらくなることがあるので、そうした場合には苦労します。また、研究の成果が直ぐには現業に還流しないときも同じです。
回答1:
研究所内には土質・環境科学棟、水工実験棟、多目的実験等、河川実験場があり、水理模型実験や土質試験などを行っています。これらの施設はほぼ常時稼働している状況です。
回答1:
受託業務や共同研究での利用はできます。ただし、施設のみでの利用はあまりしておりません。
牛久駅から緑豊かな土地を車でしばらく走り、道路沿いにある案内を右折すると、その先に大きな実験場や研究棟を備えた中央研究所が見えてきました。
今回は、はじめて民間企業の研究所を取材するということで、これまでとは違った期待を持って訪問することとなりました。
取材に先立って中央研究所を紹介するDVDを見せていただきましたが、あらためて技術の幅の広さを実感しました。
また、研究所内にある大型の圧密や突き固めの試験機、遠心載荷試験装置などのあるところも案内していただきましたが、いろいろなプロジェクトと中央研究所での成果が一つにつながっている感じも伝わってきました。
まだ、残暑も厳しい時期での取材でしたが、岩盤解析グループの皆様には親切にしていただき大変感謝しています。
つたない取材でしたが無事に終了できました。(文責:H.I)
写真1:中央研究所の入口
写真2:動的大型三軸試験機
写真3:大型突き固め試験機
写真4:遠心載荷試験装置
写真5:水工実験の様子
写真6:取材の様子
写真7:取材時に見せていただいた研究所案内のDVD