top>新技術紹介> |
<技術概要の説明>
1.工法概要 グラウンドアンカー用の反力体は、従来、現場打ち法枠やコンクリート部材が多く用いられており、環境面・景観面への配慮から枠内緑化や周辺緑化が実施されてきた。しかしながら緑化を施しても、コンクリート部材はむき出しのまま露出していることや、緑化の連続性が絶たれる事・養生期間が必要で工期が長くなる事、また、コンクリート製の独立受圧板では重量が大きく施工能率が悪いといった課題があった。 このような従来の反力体が抱えていた諸問題の解決を可能にしたのがKIT受圧板工法である。KIT受圧板は、断面性能の高い角形鋼管を主部材として使用しているため、非常に軽量である。また、受圧板高さが低いため、全面緑化に近い開放型の緑化が可能な「環境・景観保全型受圧板」である。 図-1 KIT受圧板の形状
図-2 KIT受圧板使用時イメージ図 写真-1 緑化実績 KIT受圧板には、グラウンドアンカー受圧板 設計・試験マニュアル((財)土木研究センター)に則った「防食工+腐食しろ」の二重防食が施されている。具体的には、表面の防食工として耐久性の非常に高い「亜鉛アルミ擬合金溶射」を施すと共に、1mmの腐食代を設けて二重防食としている。この防食により、塩水噴霧試験3000時間においても、異常がないことを確認している。 表-1 亜鉛アルミ擬合金溶射の仕様
4.グラウンドアンカー受圧板/設計・試験マニュアル((財)土木研究センター)への適応 KIT受圧板は、上記マニュアルの設計手法に則り設計計算を行っており、(財)土木研究センター立会いのもと、性能試験を実施し、判定基準に基づき合格と判定された受圧板である。 図-3 載荷試験状況 5−1.自然条件
6.適用範囲 6−1.適用可能な範囲
特に法面勾配1:1.0より緩勾配の法面に植生工とともに適用される場合は、実績から判断して、全面緑化に近い緑化が可能となる。 6−3.適用できない範囲 グラウンドアンカー工が適用できるところは全て適用可能である 7.留意事項 7−1.設計時
・本技術の防食方法である亜鉛・アルミ溶射は耐久性に優れるため、メンテナンスフリーである。 7−4.その他 ・アンカー軸と受圧板が直交しない場合は角度調整台座等を用いてアンカー角度を調整する。 8.実績 2008年4月現在、国土交通省、農林水産省、地方自治体、民間に対して、2003年12月以降、20,869基、直近の2007年度は6,791基/年の実績を有している。 ※ NETIS登録2S-040016 ※ 財団法人土木研究センター 「グラウンドアンカー受圧板/設計・試験マニュアル」適合受圧板 (審査担当:技術委員会地すべり部会,審査完了日:2008年6月4日)
|