農村振興局所管 瀬戸木場東2期地区地すべり |
佐賀県 |
瀬戸木場東2期地区空中写真 佐賀県の地すべり防止区域分布図 「地すべり技術」掲載号:Vol.38,No.3(2012年,通巻114号) |
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地すべりの概要 1.地すべりの概要 平成7年の梅雨期に発生した地すべりをきっかけに地すべり防止区域に指定された。その後平成18年度にかけて地すべり事業が進められ、一旦概成となった。しかし同年、再び地すべり兆候が現れたことから、瀬戸木場2期地区として地すべり事業を再開している。 2.地形概要 佐賀県中央部の丘陵地にあたり、女山(標高684m)の北側斜面に位置する。瀬戸木場集落付近に明瞭な遷緩線が存在する。女山北側斜面以外にこのような遷緩線は認められず、特異な地形をなしている。等高線の乱れも目立つことから、この地形は地すべり滑動に起因したものと判断される。 3.地質概要 第三紀の堆積岩類(主に塊状中粒砂岩)を基盤とし、その上位を玄武岩類が覆っている。さらにこれらを覆う崖錐堆積物が発達している(解析図)。 4.地すべり機構 [素因] 周囲と異なる特異な地形(北斜面における等高線の不整配列、小渓・沢などの異常なカーブ)。 明瞭な層区分(N値50以上の砂岩が基盤で、その上位の崩積土が移動層)。 移動層内は地下水が高く軟質である。 移動土塊が、旧来からの度重なる活動により脆弱化している。 [誘因] 経年の継続的な降雨による地下水位の上昇と、それにより移動層の土塊重量が増加する。 地下水位が上昇することにより、すべり面付近の間隙水圧が上昇して、すべり面のせん断抵抗力が低下する。 5.対策工(対策工施工平面図) 平成18年度 横孔ボーリング・集水井・抑止杭 平成19年度 抑止杭・横孔ボーリング・集水井 平成20年度 集水井・集水井集水ボーリング追加・横孔ボーリング 平成21〜22年度 抑止杭・集水井集水ボーリング・横孔ボーリング
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