国土交通省 所管        駒込地すべり

長野県

 

  

地すべり全景                        寸断された道路

    

完成した押え盛土                   位置図

 

引用文献:長野県の地すべり(長野県砂防課 平成213月)

1.地すべりの概要

駒込地すべりは,長野県佐久市中心部から東南東約10km地点の群馬県境に位置し、平成187月の豪雨(連続雨量298o)をきっかけとし、長さ210m、幅130m、深さ17m、土塊量約30万uの地すべりが発生した。地内をつづら折りに通る県道が被災するとともに末端部では二次崩壊が発生し、河川へ一部土砂が流出するなどの被害が発生した。

一般的にこの地域では、地すべり発生頻度は小さいとされており、過去においてもこの地域では地すべりの発生は低く、極めて珍しい箇所で発生した地すべりである。なお、当該地は、長さ800m、幅800mの大規模地すべり地の末端中央付近に位置し、大規模地すべり地内部には過去に複数の二次すべりが発生していることが判明し、旧地すべりブロックの再地すべり型と判断された。

 

 

2.地形・地質概要

当該地域は、新第三紀の火山岩類が分布するグリーンタフ地域である。地すべり頭部付近を東西方向の断層に切られて駒込層と八重久保層などの新第三紀火山岩や火山砕屑岩類及びこれらの二次堆積物が分布しており、地すべりは駒込層中の火山砕屑岩を起源とする二次堆積物中で発生した。地すべりブロック内では,吸水し土砂状にぬかるんだスメクタイトを含む黄灰色化した火山砕屑岩の分布が顕著に認められた。

 

 

3.素因・誘因

(1) 素因:火山起源堆積物、旧地すべり地形

(2) 誘因:集中豪雨

 

 

4.対策工

排土工,横ボーリング工,水路工,集水井工,杭工,押え盛土