国土交通省 所轄 青葉山(あおばやま)地すべり | 宮城県 |
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地すべりの概要 1. 地すべりの概要 地すべりの発生経歴は明らかでないが,馬蹄型の滑落崖,広瀬川岸に沿ってみられる滑落崖付近より供給された移動土塊等から,広瀬川の下刻作用の過程で地すべりが発生したものと考えられる。昭和57年7月下旬からの長雨,9月12日の台風18号による集中豪雨を契機とし,地すべりの活動が開始する。更に昭和58年7月〜9月にかけての長雨にも活動が確認され,集中的に地すべり対策が計られる。 2.地形・地質概要 青葉山地すべりは,仙台市の中心より西方約4km,仙台市荒巻青葉地内に位置し,広瀬川が青葉丘陵を開析した狭さく部の右岸側,放山地すべり地の対岸にあたる。当地すべりは,頭部に高さ10〜20mmの馬蹄形の滑落崖が形成され,中間部には段差伴う匂配10〜20°の斜面や平坦部が不連続に続き,さらに末端部は急崖をもって広瀬川に接している。地すべり末端斜面は広瀬川の攻撃斜面になっており,河川による洗掘や河川増水による浸水など地すべりに対して不安定な要素が作用している。 当地区周辺の基盤は新第三紀中新世の三滝層(安山岩―玄武岩の溶岩・火山角礫岩)が広く分布しており,その上位に鮮新世の仙台層群(亀岡層・滝の口層・向山層)が,さらに第四紀更新世の青葉山層が不整合で被っている。地すべり地内においては,基盤を三滝層としてその上位を仙台層群の凝灰岩を起源とした地すべり堆積物が被っている。 3.素因・誘因 (1) 素因:基盤上位に仙台層群の凝灰岩を起源とした地すべり堆積物の存在 (2)誘因:降雨による間隙水圧の上昇。河川の洗掘による地すべり末端斜面の不安定化 4.対策工 Tブロック:集水井工,法枠工,片法枠工 |
地すべりの特徴 地すべり断面図 |