農村振興局 所管 道下(とうげ)地すべり | 石川県 |
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地すべりの概要 1. 地すべりの概要 道下地すべり地域は農林水産省構造改善局所管(当時)の地すべりとして石川県では比較的新しく地すべり防止区域に指定された地区に入る。指定の申請書提出中に活発化し、指定前の平成9年1月初旬に、国から災害関連緊急地すべり対策事業として認可を受けた。この活動では最大累積移動量が20.8mにも達し、幅は70m程度と狭いが長さは600m程で、非常に狭長であることが観察された。 A,Bの2ブロックに大きく分けられるが、更にそれらが細分化されている(A→A1,A2,A3,A4,A5、B→ B1,B2,B3,B4,B5l,B5u)。 平成8年4月12日地すべり頭部B4ブロックの農道上に亀裂が入っているとの役場からの報により発見され、これにより現地調査をしたところ広域に亘り亀裂や陥没等の地すべりの兆候が発見され、地すべり防止区域指定申請手続きが行われた。この直後の平成8年12月13日より変動が激しくなり、翌年平成9年3月11日に終息したが、その間の移動量はB4ブロックで12.2m、B5uブロックで20.8m、B5lブロックの頭部で12.6m・中央部で7.1m・末端部で1.5m程であった。 2.地形・地質概要 当区域は金沢市の北方約80kmの鳳至郡門前町字道下・黒島地内に位置し、海岸付近で標高20〜300mの比較的開析の進んだ海岸段丘を伴った丘陵性の山地を形成している。 地質は、新第三系中新統道下塁層の凝灰岩および礫岩主体が基盤となり、これを更新統中部の高位砂礫層や更新統上部の海成段丘堆積物が覆っている。 基盤凝灰岩中には膨潤性の強いスメクタイトが多く含まれていて、降雨水などにより粘土化が促進され、すべり面が形成される。 3.素因・誘因 (1)素因: 1)基盤である道下塁層が流れ盤構造 2)介在凝灰岩が風化粘土化してすべり面を形成 3)凝灰岩層が不透水層として上位の礫質土層に間隙水圧を与える (2)誘因: 融雪水および長雨による地下水位の上昇 4.対策工 集水井工7基、地上水抜ボーリング工、水路工、杭工 |
地すべりの特徴 地すべり断面図 調査・工事計画平面図 石川県の地質図 |