都道府県名 |
神奈川県 |
面積 |
2,415 km2 |
人口 |
873万人 |
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地形 |
地形の概要は別図に示す。 ・県西・西北部は標高1,000mを超える箱根山地・丹沢山地だが,東部は多摩丘陵や三浦半島,相模原台地といった低くなだらかな地形をなす。 ・都市部の丘陵地にも急斜面が多い。 ・多摩丘陵や相模原台地の急崖部では,急傾斜地崩壊危険箇所が非常に多い。 ・これらの地形は,本県に分布している多様な地質を反映して形成されるものである。 |
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地質 |
地質概要は,別図に示す。 ・箱根地区は第四紀の火山岩から,丹沢地区は花崗岩や凝灰岩類といった硬質な岩石からなるのに対し,丘陵地は主に新第三紀の泥岩等からなる。 ・相模湾はフィリピン海プレートと北米プレートが接する部分に当り,大規模地震の震源地になっている。 ・箱根山地は活火山であり,その温泉や水蒸気によって変質した箇所も多くみられる。 ・丹沢山塊の北東部等には中古生層が分布し,また藤野木−愛川構造線が西北〜東南方向に走っている ・丹沢山地を構成する新第三紀の凝灰岩は広域の熱水変質を被ってグリーンタフとなっている。 |
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気象 |
・気候は,北西に山地をひかえ,東と南には平野と太平洋を臨むため,黒潮の影響を受けた温暖で雨量の多い太平洋側気候となっている。 ・年間の平均気温は16.1度で,年間降水量は東南部で1,400〜1,600mm,内陸部で1,700mm,箱根山地では3,000mm以上である。 |
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その他特徴 |
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地すべり分布と特徴 |
・地すべりの分布地域から,県西部箱根地区の温泉地すべり,県西北部丹沢地区の破砕帯地すべり,県東部三浦半島の第三紀層地すべり,の3つのタイプに分けられる。 ・温泉地すべりは火山活動とも関係が深く,温泉余土である粘土化部や珪化部・滑石化部が滑り面となる。 ・破砕帯地すべりは藤野木−愛川構造線沿いにある多くの断層によって脆弱な破砕部が形成され,それが地すべりの素因となっている。 ・三浦半島地域では第三紀層の泥岩分布地域に地すべりが発達しているため,第三紀地すべりに属すが,断層沿いに発達し機構的には破砕帯地すべりに分類できるものも多い。 |
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対策事業の実施状況 |
所管区分 |
箇所数 |
区域面積(ha) |
平成11年3月現在の神奈川県の地すべり防止区域は左表の通りで、別表にその一覧表を示す。 ここ10年間の砂防海岸課所管の地すべり対策事業費の推移を別図に示す。 |
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国土交通省 |
15 |
218 |
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農村振興局 |
0 |
0 |
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林 野 庁 |
2 |
15.5 |
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合 計 |
17 |
233.5 |
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掲載号(「斜面防災技術」に紹介された地すべり地) |
記事の詳細は「地すべり技術」の下記の号に掲載されています。 Vol.30,No.1(2003年,通巻88号): (国土交通省 所管)早雲山地すべり,大涌沢地すべり,田代地すべり |
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