1.明暗渠工の施工概要
明暗渠工は地すべり地域の状況を十分考慮し、地表水及び浅層地下水の集まりやすい凹部や谷部に施工する。 明暗渠工は暗渠工と併設される場合が多い。
2,施工上の留意点
明暗渠工の施工は以下の点に留意する。
(1)明暗渠工は、1本の長さが長すぎると、集水した水が再浸透する可能性がある。このため、その長さは、現地の状況を考慮して決める。 (2)一般に、図―2に示すように集水した地下水は20〜30m程度の間隔で設けた集水桝あるいは落差工を利用して、地表の水路へ導いて排水する。 (3)活動中の地すべりや、地表面が軟質な場合は暗渠工を先行し、開渠には仮排水路として、シート張り水路工を施工する場合もある。 (4)暗渠の深さは2m程度とし、湧水が発生したら速やかにポンプで仮排水路に排出する。 (5)掘削延長は地すべり地内であることから、残土の置き場も含め慎重に決定しなければならない
図―2 明暗渠断面・設置例
引用文献 河川砂防技術基準(案)同解説 設計編U、P45〜46