都道府県名 |
山梨県 |
面積 |
4,464km2 |
人口 |
86万人 |
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地形 |
・甲府盆地を除いて、平野部はきわめて少なく、約78%が山地である。 ・北部に八ヶ岳、茅ヶ岳などの火山群、南部には富士火山がある。 ・糸魚川−静岡構造線をはじめとする大小幾条もの断層構造が存在する。 ・南アルプス連峰、八ヶ岳山麓、曽根丘陵などの台地や丘陵、相模川沿いの渓谷などの複雑な地形がある。 ・高さ70〜80m、延長30km以上の「七里岩」と呼ばれる八ヶ岳の火砕流堆積物が形成する急崖が釜無川左岸に見られる。 ・河川浸食により形成された急崖が多い。 ・多量の土砂流出により形成された扇状地が多い。 |
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地質 |
・山梨県の地質を地形地質地すべり分布図に示す。 ・関東山地・赤石山地は主として先新第三系の堆積岩(四万十帯)が堆積する。 ・御坂、巨摩、丹波山塊および富士川沿岸の山地や相模川左岸の山地を構成する地質は、新第三系の堆積岩と海底火山噴出物の溶岩・火山砕屑岩と花崗岩を主とした深成岩類である(南部フォッサマグナ)。 ・小御岳火山、古富士火山及び黒富士・八ヶ岳などは、陸上の火山噴出物である。 ・甲府盆地を取り囲む曽根丘陵や相模川などの段丘性堆積物は、第四紀に堆積した。 |
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気象 |
・複雑な地形のため、地域別に異なった気候である。 ・1月の平均気温2.0℃、8月の平均気温25.9℃であり、気温の偏差の大きい内陸性気候の代表である。 ・降水量は、甲府盆地で1,200mm前後の少なく、南巨摩・西八代などの県南西部に行くに連れて2,600mm前後と多くなる傾向がある。 ・県内の降水量を年間降水量分布図として示す。 |
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その他特徴 |
・山梨県は、本州の中央部に位置し、埼玉・東京・神奈川・長野・静岡の各都県に囲まれる。 ・県土の形状はほぼだ円形で、東西および南北の長さは約90kmであり、全国総面積の約1.2%に当たる。 ・山梨県南東部は富士箱根伊豆国立公園に指定されている。 |
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地すべり分布と特徴 |
・山梨県の地すべりは、新第三紀中新世の地質で顕著に発生しており、峡南地域と富士東部地域に集中している。 ・地すべりの発生は、構造線に深く関わっている。 ・地すべりの分布地域は、西八代郡から南巨摩郡内にかけて富士川流域と北都留郡及び大月市の相模川流域(鶴川−桂川流域)に集中している。 ・富士川上流域は、新第三紀中新世前期から中期の巨摩層群と中期中新世から鮮新世の富士川層群を断ち切る富士見山衝上断層に関連して分布し、多くは断層より東側の富士川層群に集中している。おもに、泥岩・凝灰岩が関係した比較的浅い地すべりに分類される。 ・富士川流域南部では、富士川層群の砂岩・泥岩互層地帯と貫入岩に伴う変質帯で地すべりが発生し、富士川に併行する身延衝上断層周辺に集中する。 ・白亜紀の四万十統帯に属する鶴川流域では、ほぼ鶴川にそって鶴川破砕帯が形成され、これに伴う断層粘土が素因となり地すべりが発生している。 ・同様な地すべりは、大月市初狩、真木の両地区にも分布し、小仏層群の破砕帯でも発生している。 |
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対策事業の実施状況 |
・山梨県の地すべり防止区域の状況を示す(平成18年4月)。
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掲載号(「斜面防災技術」に紹介された地すべり地) |
vol.19 No.1 1992年7月 通巻 55号: 西沢地すべり(国交省所管) vol.34 No.2 2007年11月 通巻101号: 葛篭沢地すべり(林野庁) |