都道府県名 |
滋賀県 |
面積 |
4,017 q2 |
人口 |
140万人 |
地形 |
・日本列島のほぼ中央にあって,伊吹,鈴鹿,比良,比叡の山脈に囲まれた盆地の中に,県面積の約1/6を占める琵琶湖がある。琵琶湖は我が国第1の淡水湖で,年間を通じて豊富な水源としての機能を有し,古くから県民のみならず近畿圏民の生活と密接なつながりを持っている。 ・主な山系は,琵琶湖を中心に,湖北地方・湖東地方・湖南地方・湖西地方に大きく区分される。 ・湖北地方は県下最高峰の伊吹山(標高1,377m)を抱える伊吹山地や野坂山地があり,湖東地方の主体をなす鈴鹿山脈は御在所山や雨乞岳等,三重県との県境に位置し南北性の走向を示した標高1,000m前後の山頂を連ねる。 ・湖南地方は信楽高原と京都盆地と接する標高848mの比叡山がある比叡山地と醍醐山地とに分けられ,湖西地方の山地は,花折断層を境に比良山地と朽木山地に分けられる。 |
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地質 |
・滋賀県に分布する地質は,中生代(丹波帯付加複合体,花崗岩類,湖東流紋岩類),新生代(第一瀬戸内累層群,古琵琶湖層群,段丘堆積物,沖積層)から構成されている。 ・丹波帯付加複合体は石灰岩等の海洋底起源の岩石と泥岩・砂岩等の陸源破砕岩とが混合して形成させており,琵琶湖を挟んで東〜西〜北部の基盤を形成している。 ・花崗岩類は,分布域によって南部(田上・野洲・信楽・加太岩体),西部(比良・比叡岩体),北部(江若岩体),東部(貝月山・鈴鹿岩体)に区分される。 ・湖東流紋岩類は鈴鹿山脈西部から湖東平野に向かって点在する。 ・古琵琶湖層群は南部から中部まで広く分布する河川堆積層の軟質地層である。 ・段丘堆積物は湖岸の平野部から山地へと続く遷移部に分布する。 ・沖積層は層厚20m以下で湖岸平野部に分布している。 ・断層系は,琵琶湖西側に花折断層,琵琶湖西岸を沿うように比良・堅田・比叡断層の琵琶湖西岸断層系,北部には柳ヶ瀬断層,南東部に下田断層が配置している。 |
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気象 |
・滋賀県は,大阪湾・伊勢湾・若狭湾に挟まれ,本州のくびれに位置しており,日本海・太平洋そして瀬戸内海からの風の通り道になっている。そのため,ちょうど滋賀県が天気の変わり目となり,大きく,湖南・湖東は瀬戸内型,湖西・湖北は日本海型そして鈴鹿山麓は太平洋型の気候に区分される。 ・年の平均気温は中南部の湖岸部でおおむね14〜15℃,中北部の湖岸部は13〜14℃で,信楽・土山地域ではおおむね12〜13℃とやや地域差が見られる。 ・滋賀県の年間降水量は1,500〜2,000mmで,湖北の柳ヶ瀬地域では約2,700mmの降水量である。これは日本海型の気候の影響によるものである。 |
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その他特徴 |
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地すべり分布と特徴 |
・地すべり防止区域は,県中南部(大津市,甲賀市等)の古琵琶湖層群分布域に当たる。 ・地すべり危険個所は,古琵琶湖層群分布域以外に県中〜北〜北西部の丹波帯付加複合帯の泥岩・砂岩の分布域に分布している。 |
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対策事業の実施状況 |
滋賀県の地すべり防止区域情報を別表に示す。 |
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掲載号(「斜面防災技術」に紹介された地すべり地) |
Vol.32, No.2 (2005)(滋賀県の地すべりを語る) |