都道府県名 | 青森県 | 面積 | 9,646km2 | 人口 | 120万人 |
地形 |
青森県の地形は、山地、火山地、丘陵地、台地、低地及び被覆砂丘に大別されており、奥羽山脈の北端部に当たる十和田・八甲田から夏泊半島、下北半島西部に至る中央山地を境にして、東部(県南)と西部(津軽)に二分される。 東部は洪積台地・丘陵地が広く分布し、低地には小川原湖などの湖沼群がある。一方、西部は岩木川によって形成された沖積平野と山地が主体を占めている。 また、青森県には岩木山、八甲田山、恐山などの活火山があり、火山地としても大きな面積を占める。 (青森県の地形区分) |
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地質 |
青森県の基盤を構成するのは古生層で、その上位に新第三紀層、第四紀の洪積層と沖積層が分布している。古生層は粘板岩や石灰岩の他にチャートおよび変成岩から構成されており、岩手県ならびに秋田県の県境部、下北半島の一部に分布している。 新第三紀層は中新世〜鮮新世のものを主体に凝灰岩、頁岩、砂岩、火山岩等から構成されている。この中には、グリーンタフも含まれる。これらの地層は山地や丘陵地を構成し、津軽山地や西部山地、夏泊〜下北半島にかけて分布しており、最も地すべりの分布が多い。 洪積層は砂礫粘土、シルト、火山灰などからなり、主に太平洋側の平坦な台地に分布している。沖積層は砂礫粘土、砂質土からなり、河川流域や海岸域によく発達し平野を構成する。火山噴出物は、新規火山の火山灰や溶岩などからなっており、火山の周辺に広く分布している。 深成岩類は大きな岩体はないが、花崗岩、斑レイ岩が秋田県及び岩手県の県境部ならびに下北半島に分布する。 (青森県地質図) |
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気象 |
青森県は、三方が海に面し、陸奥湾もあることから長い複雑な海岸線となっており、気温変動の少ない海洋性の気候を呈する地域が多い。そして、沿岸の海流は、太平洋の親潮寒流、日本海・津軽海峡の対馬暖流と地域によって異なり、その影響は大きいものとなっている。 また、地形的にも奥羽山脈の北端部の十和田・八甲田山系によって二分されることで、日本海側の冬期間の北西風による積雪、太平洋側の梅雨期のヤマセ(偏東風)が代表的気象となっている。 青森市の年平均気温は11.7℃、年間降水量は1289.9mm(1971年〜2000年平均)、年最深積雪130cm(1973年〜1990年平均)である。3月中旬頃から始まる融雪期の融雪量は、日平均気温が一度上昇すると雨量換算で約4.5mm/日に相当するといわれている。 |
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その他特徴 | |||||
地すべり分布と特徴 |
青森県の地すべり地域の分布は、大きく次の4つのタイプに分けられる。 @秋田県と連続する南津軽山地を中心とする新第三紀層の下部凝灰岩(グリーンタフ)の分布する地域で、岩質と地質構造に支配されているもの。 A主として津軽半島東部や下北半島に分布する新第三紀層のシルト岩、砂岩の分布する地域で、同時代の玄武岩や安山岩の貫入等があり、背斜構造の翼部にも相当するなど、地質構造に支配されているもの。 B恐山などの火山帯内部にあって、温泉変質が著しく発達した温泉地すべり。昭和41(1966)年に発生し、当時の国鉄東北本線を2ヶ月不通にした浅虫地すべりが代表的である。 C十和田・八甲田山周辺の火山山麓に多発しているもので、軟弱な火山灰、火山砕屑物が移動しているもの。含水比が高まると移動の兆候が現れる。この地域は、昭和43(1968)年発生の十勝沖地震時には地すべり性崩壊が多発した。 |
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対策事業の実施状況 | 所管区分 | 箇所数 | 区域面積(ha) | 2023年2月現在の県の地すべり防止区域は左表の通りである。 青森県の地すべり防止区域指定地(所管別) (青森県地域防災計画(資料編)令和5年2月修正より) |
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国土交通省 | 20 |
780.3 |
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農村振興局 | 10 |
508.9 |
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林 野 庁 | 15 |
1088.4 |
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合 計 | 45 |
2377.6 |
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掲載号(「斜面防災技術」に紹介された地すべり地) |
Vol.31,No.1(2004年7月,通巻91号)座談会:東北支部の活動状況と新時代の運営 Vol.31,No.3(2005年3月,通巻93号)技術資料:−私の経験した現場−集水井建設中に発生した井壁の変位事例 Vol.32,No.2(2005年11月,通巻95号)報文:青森県の地すべり−林政課(林野庁所管)における地すべり対策について−(林野庁所管)磯谷地すべり Vol.44,No.2(2017年8月,通巻130号)座談会:東北支部の活動状況と運営方針 |